投稿日:2009-10-24 Sat
借主が借金を弁済期日前に完済する場合に元金残額に対し3%の違約金を支払わせる「早期完済違約金条項」は消費者契約法10条違反として、「特定非営利活動法人消費者支援機構関西」(大阪府大阪市中央区)が、貸金業者「ニューファイナンス株式会社」(滋賀県大津市)に対して、契約条項の使用差止等を求めていた消費者団体訴訟の控訴審で、大阪高裁が23日、消費者契約法10条に違反するとして使用差止等を命じた1審・京都地裁判決を支持し、双方の控訴を棄却する判決を言い渡したとのことです。毎日新聞 共同通信大阪高裁平成21年10月23日判決(消費者支援機構関西HP)
投稿日:2009-09-11 Fri
期限の利益喪失約款により借主は期限の利益を喪失していると主張することが信義則違反かが争点となった2件の訴訟で、最高裁が11日、(1)期限の利益喪失約款により借主が期限の利益を喪失した後も貸主が元利金の一括弁済を求めず一部弁済を受領し続けたこと、各貸付けにおいて約定利息の利率と約定遅延損害金の利率とが同一ないし近似していること、期限の利益喪失後に新たな貸付けを行ったことがあるといった事情があるとしても、貸主が期限の利益喪失の主張をすることが信義に反し許されないと言うことは出来ないとして、信義則違反とした2審・高松高裁平成19年3月23日判決を破棄・差し戻す判決を言い渡しました。
最高裁平成21年9月11日判決(最高裁HP)
(2)第5回支払期日における支払を遅滞したことによって期限の利益を喪失した後も約6年間にわたり残元本全額及びこれに対する遅延損害金の一括弁済を求めることなく借主から弁済金を受領し続けてきたこと、借主は第5回支払期日の前に貸主の担当者から15万円くらい支払っておけばよいと言われていたため支払期日の翌日に15万円を支払ったこと、上記のとおり15万円を支払ったのに対し貸主から送付された領収書兼利用明細書にはこの15万円を利息及び元本の一部に充当したことのみが記載されていて、支払を遅滞したことによって発生したはずの1日分の遅延損害金に充当した旨の記載はないこと、第9回支払期日に貸主の担当者に対して支払が翌日になる旨告げた際、同担当者からは1日分の金利を余計に支払うことを求められ翌日支払う場合の支払金額として賦払金と年29.8%の割合で計算した金利との合計額を告げられたという事情を考慮すれば、
たとえ第6回支払期日以降の弁済について借主が貸主からその弁済金を残元本全額に対する遅延損害金と残元本の一部に充当したように記載した領収書兼利用明細書の送付を受けていたとしても借主に期限の利益を喪失していないとの誤信を生じさせかねないものであって、借主が約定の支払期日より支払が遅れることがあっても期限の利益を喪失することはないと誤信したことには無理からぬものがあり、借主が期限の利益を喪失していないと誤信していることを知りながらこの誤信を解くことなく第5回支払期日の翌日以降約6年にわたり借主が経過利息と誤信して支払った利息制限法の制限利率を超える年29.8%の割合による金員等を受領し続けたにもかかわらず、過払金返還を求められるや第5回支払期日における支払が遅れたことにより期限の利益を喪失しており、その後に発生したのはすべて利息ではなく遅延損害金であったから利息の制限利率ではなく遅延損害金の制限利率によって過払金の元本への充当計算をすべきであると主張することは、誤信を招くような対応のために期限の利益を喪失していないものと信じて支払を継続してきた借主の信頼を裏切るものであり信義則に反し許されない、として同旨の2審・大阪高裁平成20年10月30日判決を支持し上告を棄却する判決を言い渡しました。
最高裁平成21年9月11日判決(最高裁HP)
投稿日:2009-09-04 Fri
最高裁が4日、「一般に貸金業者が借主に対し貸金の支払を請求し借主から弁済を受ける行為それ自体は、当該貸金債権が存在しないと事後的に判断されたことや長期間にわたり制限超過部分を含む弁済を受けたことにより結果的に過払金が多額となったことのみをもって直ちに不法行為を構成するということはできず、これが不法行為を構成するのは、上記請求ないし受領が暴行・脅迫等を伴うものであったり、貸金業者が当該貸金債権が事実的・法律的根拠を欠くものであることを知りながら又は通常の貸金業者であれば容易にそのことを知り得たのにあえてその請求をしたりしたなど、その行為の態様が社会通念に照らして著しく相当性を欠く場合に限られるものと解される。この理は、当該貸金業者が過払金の受領につき民法704条所定の悪意の受益者であると推定される場合においても異なるところはない」とする判決を言い渡しました。最高裁平成21年9月4日判決(最高裁HP)
投稿日:2009-09-04 Fri
最高裁が4日、過払金充当合意を含む基本契約に基づく金銭消費貸借の借主が利息制限法の制限を超える利息の支払を継続したことにより過払金が発生した場合でも、民法704条の利息は過払金発生時から発生するとする判決を言い渡しました。最高裁平成21年9月4日判決(最高裁HP)
なお、金融法務事情1875号によると、同旨の最高裁判決が7月17日にも出ていたようです。
投稿日:2009-07-10 Fri
過払金返還請求事件で、最高裁が10日、貸金業法43条1項が適用されない場合、貸金業者が同項の適用があるとの認識を有しており、かつ、そのような認識を有するに至ったことについてやむを得ないといえる特段の事情がない限り、悪意の受益者と推定されるが(平成19年7月13日判決)、期限の利益喪失特約があるため支払の任意性がないとして同項が適用されない場合、平成18年1月13日判決までは期限の利益喪失特約がある場合は原則として支払の任意性がないという見解を示した最高裁判例はなく、下級審の裁判例や学説においてはこのような見解を採用するものは少数であり、大多数が期限の利益喪失特約下の支払というだけではその支払の任意性を否定することはできないとの見解に立って同項の規定の適用要件の解釈を行っていたから、平成18年判決までは、貸金業者が期限の利益喪失特約下の支払であることから直ちに同項の適用が否定されるものではないとの認識を有していたとしてもやむを得ず、上記認識を有していたことについては特段の事情があると認めるのが相当であるから、平成18年判決以前の期限の利益喪失特約下の支払については、これを受領したことのみを理由として悪意の受益者であると推定することはできず、
支払の任意性以外の同項の適用要件の充足の有無、充足しない適用要件がある場合は、その適用要件との関係で悪意の受益者であると推定されるか否か等について検討しなければ悪意の受益者であるか否かの判断ができないとして、原審・東京高裁判決を破棄・差し戻す判決を言い渡しました。
最高裁平成21年7月10日判決(最高裁HP)
同旨。
最高裁平成21年7月14日判決(最高裁HP)
△ PAGE UP
